僕の先生
前も書いたけどA教授をとても尊敬している。
A教授はいつもネクタイをしていない。大柄で体格の良い先生で肩がけのカバンでいつも昼頃に学校にやってくる。
ものぐさな性格なのだろうか(失礼)、居室は物で溢れかえりとても人が作業できる場所ではないためいつもゼミの部屋でパソコンの画面を眺めている。
毎日同じ駅の売店で紙パックのジュースを三本ほど買ってやってくる。
喉が良くないらしくいつものど飴を舐めている。
A教授はいつものど飴の匂いを漂わせながらやってくる。
口数は少なくいつも質問に対して余分のないクリティカルな回答をしてくれる。
ボソボソと静かに落ち着いた声で数式を手のひらで転がすように扱うその様はいつしか僕の憧れる研究者像になった。
ちなみに本当はとってもすごい人らしい。(業績的な意味で)